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病気のやさしい解説
 院長の篠原 健です。インターネットやTVなどで誰でも簡単に健康情報が得られる時代となりました。大変よいことだと思います。しかし内科医として毎日診療を行っていて感じるのは、これだけ情報が氾濫していても「患者さんは必ずしも正しい情報を得ていない。」ということです。原因としては、発信する側の情報に誤りがあったり、誤解を受けるようなわかりにくい表現だったりといった事が考えられます。

 こうしたことを考え、ここでは「正しい情報をできるだけわかりやすく」というコンセプトで作成したつもりです。しかし、医学情報はつい昨日まで常識だった事が研究の結果、今日には覆されたりという事も残念ながら起こりえます。また、読者の方に正しく伝わっているかどうか確認することもできません。よって、これらの情報の利用は自己責任において行って下さい。また同様の理由から二次利用も禁じます。個人個人にあった正しい情報を得る為には、究極はやはり何でも聞けるかかりつけ医を持つ事だと思います。

 インターネットの情報を発信するのは機械ではなく人間です。「インターネットやTVの情報は必ずしも正しいとはいえない。」という事を十分にご留意下さい。
2006年10月16日
高血圧~生活習慣病

高血圧


高血圧/血圧とは【「血圧」って何?】
健康診断などで「血圧が高いですね。」と指摘された経験のある方、現在血圧のお薬を飲まれていらっしゃる患者さん、「血圧が高いのはよくない。」という事はなんとなくご存知のことと思います。では、最初に私からの問題です。そもそも「血圧」って何なのでしょう。字から想像すれば…「血」の「圧」力。血管には内側から血液によって圧力がかけられています。この圧力を「血圧」というのです。つまり「血圧」=「血管の内圧」ということなのです。通常は、「動脈(心臓から全身へ出て行く血管)」の内圧を差します。


【上の血圧、下の血圧って何?】
では、「上の血圧」「下の血圧」というのは何のことでしょうか?心臓は1日に10万回程度縮んだり膨らんだりをくり返すことによって、ポンプのように血液を全身へと送り出しています。心臓がギューッと縮んで(収縮期という)血液が動脈へ送り出されているときには動脈の中の圧力は高くなります。逆に心臓がプーッと膨らんで(拡張期という)静脈から血液を取り込んでいるときには動脈の中の圧力は低くなります。ギューッ・プーッ・ギューッ・プーッ・・・と、血管の内圧は常に変化しています。ギュ-ッ(圧力が一番高くなっているとき)の圧力を「上の血圧(収縮期血圧)」、プーッ(一番低くなっているとき)の血圧を「下の血圧(拡張期血圧)」といいます。

高血圧/収縮期血圧高血圧/拡張期血圧

【血圧が高いのはよくない事なの?】
血圧が高くなると、頭が痛い、肩がこる、めまい、耳がキーンとする、どきどきする、息苦しい・・・などの症状があらわれることもあります。しかし、何も症状が出ない患者さんも多くいらっしゃいます・・・「え!上が200もあるんですか?本当にそんなに高いんですか。何も具合悪くないのでお薬飲みたくないです。」・・・お気持ちはわかります。しかし高血圧を放置しておくと動脈硬化がすすみ、脳血管、心臓、腎臓などの病気にかかりやすくなってしまいます。血圧、つまり血管の内圧が高いという事は、血管の壁に高い圧力がかかっているという事になります。血管の壁はこの高い圧力で変化を起こし、硬くもろくつまりやすくなってしまいます(詳しくはコチラ「動脈硬化~生活習慣病」をご参照ください)。
高血圧/成人血圧分類
【正常値は? 高血圧の分類】
2009年に改定された日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2009」では血圧を右図のように分類しています。これは血圧の高さの重症度を示したものです。後述しますが、高血圧の治療によって目指す目標値ではありませんのでご注意下さい。
【どうして血圧は上がってしまうの?】
高血圧には何かの病気(腎臓病、心臓病、ホルモンの病気など)が原因になっておこる「二次性(にじせい)高血圧」と、原因がはっきりしない「本態性(ほんたいせい)高血圧」があります。の「二次性高血圧」の場合は、原因となる病気を治すことができれば血圧も下がります。血圧が高いといわれたら、念のため原因となる病気がないかどうか調べておくことをお勧めします。しかし、日本人の高血圧症の8~9割は「本態性高血圧」といわれるものです。これは実際には、もともと遺伝的に高血圧の多い家系の方に、生活習慣(喫煙、塩分、ストレス、運動不足など)による影響が加わって血圧が上がってくる場合が多いかと思われます。
【測るたびに違うのですが??】
時々こんな患者さんがいらっしゃいます。「家庭用血圧計で血圧を3回測ったのですが、その度に血圧が違うのです。最初は162/86、2回目は150/82、3回目は132/76。こんなに違うなんてありえないですよね。血圧計が壊れているのでしょうか。電池も換えてみたのですが変わらないんです。買ったばかりなのに。」・・・・・血圧が常に一定なロボットのような人間はいません。おそらく血圧計の故障などではなく、3回とも測ったその瞬間の正しい血圧なのだと思います。血圧はほんのちょっとしたことで上下するものなのです。例えば、緊張したり、会話中や、運動直後などでは高めになることも多いです。「血圧高そうだなぁ。」と心配しながら測ったり、血圧計の上がっていく数字を見ながら測ったりするだけでも緊張して上がる方もいます。このように血圧は常に変化していますが、私たちはその中のある瞬間の血圧をたまたま測っているだけの事です。逆に言えば、1回測って異常値が出たからといってすぐに「高血圧」と決めつけることはできません。たまたまその時だけ一時的に上がっていただけということも十分ありえます。
【おうちで血圧を測るには】
病院で測る血圧とおうちでの普段の血圧とは違う事があります。病院へ来ると緊張したりして高くなったり(白衣高血圧=白衣を見ると緊張して高くなる)、あるいは逆に低くなる方(仮面高血圧=病院では仮面をかぶっていてわからない)もいらっしゃいます。ですから、家で普段の血圧を測る事は非常に重要です。測り方のポイントをまとめますと次のような事になります。
1. 上腕に巻きつけて測るタイプの血圧計(カフ-オシロメトリック法)を使用しましょう。病院へご自分の血圧計を持っていき、医師が聴診器を使って測った結果と誤差が大きくないかどうか、定期的に確かめてもらいましょう。
2. 座って測り、腕の測る部分の高さが心臓の高さになるようにします。原則的には利き腕でない側の腕で測りましょう。
3. 原則的に毎日1日2回、朝と夜に測るようにしましょう。長い期間にわたって測り続けて記録するようにします。同時になるべく脈拍も記録します。朝は起きてから1時間以内、朝食前でお薬を飲む前に、排尿し、座って1~2分安静にしてから測りましょう。夜は寝る前に座って1~2分安静にしてから測りましょう。
4. ある期間(例えば2週間など)の朝の血圧の平均値、および夜の血圧の平均値をとって比べます。
【血圧によくない生活習慣 ①塩分の取りすぎ】
塩分を取りすぎれば、血管の中の塩分の濃度が高くなります。こうなると水で薄めようという力が働き、血管の中に水分が集まります。すると血液に含まれる水分の量が増えるので、結果的に血管の中を流れるものの量が増えて、血圧も上がってきてしまいます。水風船に入れる水の量が増えれば、中の圧力も上がるのと同じ原理です。また塩分の取りすぎは、お薬の効き目などに影響が出る場合もあり注意が必要です。1日6g未満の減塩が望ましいのですが、日本人の平均は12g程度といわれています。
【血圧によくない生活習慣 ②運動不足・肥満】
心臓は体じゅうに血液を送リ出すためのポンプです。体の隅々まで血液を送り込むためには体の小さい人よりも体の大きな人の方が、たくさんの血液が必要になります。たくさんの血液を送るためには、心臓は頑張って高い圧力をかけなければ体の隅々まで届きません。つまり、血圧が上がるということになります。広いお庭に隅々までポンプでたくさんの水を撒くには、高い水圧をかけないと届かないというのと同じです。また、肥満では脂質異常症を合併する事が多く、動脈硬化も進行しやすいため、血管の内側が狭くなり、弾力もなくなり血圧は上がってしまいます。
【血圧によくない生活習慣 ③喫煙】
喫煙すると、交感神経が働いて血管を収縮させてしまいます。このため血管の内圧は上がります。また喫煙を続けていると動脈硬化も進行してしまうため、血管の内側が狭くなり、弾力もなくなって血圧は上がってしまいます。
【血圧によくない生活習慣 ④ストレス】
ストレスも、交感神経を刺激し血管を収縮させます。このため血管の内圧は上がります。
【血圧を下げるには?①薬を飲まないとだめ?】
血圧を下げる治療には「食事療法」「運動療法」などの生活療法と、お薬による「薬物療法」があります。患者さん個人個人の状況によって治療法は選択すべきところです。どのくらい血圧が高いのかという点と、他に心臓などの血管の病気を起こしやすい状況(糖尿病や喫煙など)はないかどうかという点より医師は治療計画を提案されると思います。危険性に応じ、生活療法とともにすぐに薬物療法を開始するべきか、生活療法にてしばらく様子を見て下がらなければ薬物療法にするべきなのかという判断です。いずれの場合もやはり基本は生活療法となります。しかし、「仕事の関係で生活療法がどうしてもできない。」といった患者さんには、やむを得ずいきなり薬物療法のみから開始するということもあります。「血圧高いけど元気だから大丈夫。健康的な生活をしているし、危険はない。」というふうに安易に自己判断せず、専門家である医師に相談されるの事をお勧めします。
【血圧を下げるには?②生活療法】
生活療法では塩分を減らす。いろいろな物をバランスよく食べる。食べ過ぎない。飲みすぎない。太らない。有酸素運動をする。禁煙。などが基本です。ただし、どの程度すればよいか、やってはいけない事はないかなど、患者さん個人個人の状況によって生活療法のやり方は変わってきます。例えば、心臓の病気がある方や整形外科の病気がある方があまり過激な運動をする事も危険です。自己流で行わず、医師や栄養士に相談してみる事をお勧めします。また、生活療法は習慣にして続けるということが非常に重要です。「続かない・・・。続けられない・・・。」という方、生活習慣病の指導をしている病院に相談してみましょう。
【血圧を下げるには?③薬物療法】
血圧のお薬は例えば、血管を広げたり、ホルモンに作用したり、心臓の働きを調節したりなど色々な作用によって血圧を下げます。個人個人の状態にあったお薬の選択が必要です。いろいろなものがありますが、どのお薬も「“高血圧”という病気を治してくれる」ものではなく無理矢理「一時的に血圧を下げてくれる」だけのものです。つまりお薬がきれれば、血圧が上がってしまいます。ですから、血圧が下がったからといって、お薬を中止することは危険です。ただし、生活療法などで血圧が下がってくれば、飲まなくても正常値を保てる場合も多くあります。お薬の中止についてはご自分で判断せず、医師に相談する事を強くお勧めします。お薬の変更・増量・減量などについても同様です。
【どこまで下げれば大丈夫?】高血圧/降圧目標
日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2009」では治療目標を右図のように定めています。これは高血圧の専門家が今までのいろいろな研究を元に目標にすべき指標を示したものです。しかしもちろん、治療目標は個々の患者さんの状況によって異なります。具体的にどの程度まで下げれば大丈夫かは医師にご相談されることをお勧めします。
【最後に】
今回は「高血圧」の基本の基本について書いてみました。健診で毎年「血圧が高い。」と言われていても放置されている方、一度医師に相談してみることをお勧めします。「病院に相談に行ったら必ずお薬が処方され、一生飲み続けることになる。長く飲んでいると副作用が恐いし…。」と考えている方、医師はその時に患者さん個人個人にとって一番よい方法を考えてくれるはずだと思います。薬を飲んでもすぐに血圧を下げたほうがよいのか、生活改善でよいのか、個人個人の状況にあわせて指導してくれると思います。不安のある方は医療機関の受診をお勧めします。

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